寒い日が続きますが、皆さんは何度になったら寒さを感じますか?
 
真冬の20度には暖かいと感じるのに、真夏の20度には涼しいと感じるのはなぜなのでしょうか?
 

いつも不思議に感じますが、きっと人間は変化に反応するのであろうと思っています。
 
つまり、絶対的温度ではなく、相対的温度変化に反応する傾向が強いということです。

経営には様々な数字がありますが、これにもやはり、変化に反応している傾向が強いものです。


例えば、現預金残高。
 
運転資金が数千万だとして、常に1億手元に無いと不安になる経営者と、残高が100万単位になっても何も感じない経営者がいらっしゃいます。

1億で不安になる方は、平時2億近くキャッシュがあります。
 
逆に残高が100万単位で不安にならない方は、残高数千万がやっとであり、手元資金に余裕ができたことがありません(支払先を待たすことが常態化)。

やはり人間は変化に反応し、絶対ではなく相対でものを見てしまう傾向があるということです。
(完全に蛇足ですが、コンビニのおでんも、寒くなり始めたタイミングに一番売れる傾向があるそうです)


そんなバイアス(偏見)がかかるのが人間だとしたら、自分の基準値、経営の基準値をきちんと明確にすること。
 
自分の0点調整をきちんとすることが大事だといえるでしょう。

増えたな!減ったな!も大事ですが、そもそも自分が基準としている0点は、どんな位置なのでしょうか。
 
成功している経営者は、変化に敏感なことはもちろんですが、0点の基準そのものもシビアな位置にもっています。


さて、冒頭の質問をもう一度。何度で寒いと感じますか?

高い温度で寒いとすれば、日頃、部屋を暖め過ぎて自分を甘やかし気味かもしれませんね。 

経営の数字も甘い基準になっていませんように!

温度計