社員を導く経営者、部下を育てる上司であれば、自立した人材になって欲しいと願い、日々向き合っているのではないでしょうか。

自立した人材とは、言われたことだけをこなすのではなく、既存のやり方に沿うだけではなく、自らの頭で考えよりよい仕事をしてくれる人材です。

しかし、ついつい即戦力を求め、作業を大量にこなして欲しいがためにマニュアルに頼り、決められた作業を淡々とこなすように求めたり、決められたパターンに沿った反応を繰り返すことを求めてしまう・・・。

これでは、創造的や考えを伸ばすどころか、押し殺すように求めているようなもので、とても自立した人材を育てることはできません。

とはいえ、マニュアルという方法で、定型業務を教えなければならないのも事実。
では、どのようにマニュアルを位置づけ、活用すればよいのでしょうか?

まず最初に、マニュアルとはどういうものかの認識が重要です。

マニュアルは守るべきこととであり、「最良の方法」という前提が、教える側にも教わる側にも生まれがちですが、「現在の最良の方法」という位置づけがポイントです。

つまり、今後もっと良い方法が生まれるべきであり、今のマニュアルは「最良の方法」なのではなく、弊社にとって「最低の標準」であるという捉え方です。

マニュアルは守るべき「最低の標準」であり、よりより良い方ややり方を、常に全社員が模索し続け、書き換えていくものであるという認識を作りましょう。

では、どのようにすれば、マニュアルをよりよく改善するために考えるよう促せるでしょうか。
それは、その意味や目的を体験の中できちんと理解(実感)できるように努めることに尽きます。

例えば料理に例えるならば、レシピがマニュアルにあたるでしょう。
なぜこの分量の調味料を加えるのか?そうすることでどのように味が変わるのか?
なぜこのタイミングで火を弱めるのか?そうすることでどのように味が変わるのか?

ただただレシピ通りに作り、できあがればOKということではなく、常に考えるよう学ぶ側に促すのです。
上記のように考え、意味や目的を理解した人材は、他のレシピや全く新しいメニューでも応用がききますが、レシピをただ丸暗記した人材は応用がききません。

マニュアルをたくさん覚えているだけの人材では、改善や創造は難しいものです。
その作業の裏にある意味は何か?
過ぎることや足りないことのメリット・デメリットは何か?
そもそもどういう事を目的としているのか?
を考え、体験し、掴むことで、「最低の標準」の問題、改善点、よりよい方法をひらめくことができます。

マニュアル=没個性であったり、考えられない人材を育ててしまうという意見を聞くことがありますが、多くはその運用の仕方に問題があるだけです。
 
「マニュアル=考えない」ではなく、「マニュアルを軸に考える」と発想と運用を切り替え、自立した人材を、より多くスピーディーに育てて欲しいものです。


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