筒井伸晃の経営コンサル&社会起業ブログ

早いもので2014年も残りわずかとなりました。
私の1年を振り返ると、コンサルティング事業については18社のお客様に計105枚の請求書発行という結果で終わりとなりそうです。

守秘義務の関係から、お客様のことについてはふだんあまり発信しておりませんが、企業実態をご報告することも1つの責任だと思いますので、12月の初決算を組んだ際にはご興味のある方には概略ご報告致しますのでお声がけ下さい。

シェアハウス事業については10件を超えるお問い合わせを頂いているものの、開設まで至った案件は0件という結果に終わっています。創業補助金の取得・申請と宅建合格といった付帯の動きしか結果を残せませんでしたので、2015年に挽回したいと思います。

2014年を総括する意味でも、今年読んだ本の中でおもしろかったベスト3をご紹介させて頂こうと思います。
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第3位
エドワード・チャンセラー
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原書は1998年に書かれているため、最近の事例については語られていないものの、世界各地で昔から繰り返されているバブルというものの、発生メカニズムや収束の末路を詳細に知ることができます。上昇が上昇を生む循環や、決して下がらないという心理がどのように生まれるのでしょうか?アベノミクスが継続し、株価上昇を促す政策が今後も取られることが予想されます。本質的な対策と空虚な対策とを見極め、間違ってもバブル的政策に踊らされないようにするために、過去の教訓を得るためには必読です。


第2位
三谷宏治
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 ビジネスモデルの歴史と発展を俯瞰できる良書です。だれに対して、どのような価値を、どのように提供し対価を獲得し続けるか(提供価値を強化し続ける循環を生み出すか)が私の考えるビジネスモデルですが、顧客の複数化と対価の巧妙化が急速に進んでいることが実感できます。イメージし易い例は、フリーペーパーの顧客が読者であり広告主であり、読者を絞り込むことが広告効果を高めると共に、読者と広告主両者の満足度を高め、同時に事業の収益性を高めるということです。ビジネスの常識がどのように生まれたのか、浅く広く俯瞰して流れを捉え、次のビジネスモデルを研究するきっかけをくれる一冊です。


第1位
小坂井敏晶
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社会と人との関係や相互影響について、哲学、社会学、心理学と多様な切り口から考察しながらも、一貫して科学的かつ論理的に迫った一冊です。企業を1つの社会と捉え、良好な企業文化を作るという視点で読み進めましたが、示唆に富んだ実験や観察結果が多数あり、人に対する考えの浅さを痛感させられました。そして何より、壮大なテーマを論理的に考え、説得力を持って人に伝えるためにはどうすべきか、その態度(スタンス)や方法論がとても勉強になる本です。


年末年始は「時間が取れるし本を読もう!」と意気込む時期ですよね(私の場合は実際には宴会続きであまり読めませんが)。ぜひ3つの著書も参考にして頂き、候補に加えて頂ければ嬉しいです!


 

社員を導く経営者、部下を育てる上司であれば、自立した人材になって欲しいと願い、日々向き合っているのではないでしょうか。

自立した人材とは、言われたことだけをこなすのではなく、既存のやり方に沿うだけではなく、自らの頭で考えよりよい仕事をしてくれる人材です。

しかし、ついつい即戦力を求め、作業を大量にこなして欲しいがためにマニュアルに頼り、決められた作業を淡々とこなすように求めたり、決められたパターンに沿った反応を繰り返すことを求めてしまう・・・。

これでは、創造的や考えを伸ばすどころか、押し殺すように求めているようなもので、とても自立した人材を育てることはできません。

とはいえ、マニュアルという方法で、定型業務を教えなければならないのも事実。
では、どのようにマニュアルを位置づけ、活用すればよいのでしょうか?

まず最初に、マニュアルとはどういうものかの認識が重要です。

マニュアルは守るべきこととであり、「最良の方法」という前提が、教える側にも教わる側にも生まれがちですが、「現在の最良の方法」という位置づけがポイントです。

つまり、今後もっと良い方法が生まれるべきであり、今のマニュアルは「最良の方法」なのではなく、弊社にとって「最低の標準」であるという捉え方です。

マニュアルは守るべき「最低の標準」であり、よりより良い方ややり方を、常に全社員が模索し続け、書き換えていくものであるという認識を作りましょう。

では、どのようにすれば、マニュアルをよりよく改善するために考えるよう促せるでしょうか。
それは、その意味や目的を体験の中できちんと理解(実感)できるように努めることに尽きます。

例えば料理に例えるならば、レシピがマニュアルにあたるでしょう。
なぜこの分量の調味料を加えるのか?そうすることでどのように味が変わるのか?
なぜこのタイミングで火を弱めるのか?そうすることでどのように味が変わるのか?

ただただレシピ通りに作り、できあがればOKということではなく、常に考えるよう学ぶ側に促すのです。
上記のように考え、意味や目的を理解した人材は、他のレシピや全く新しいメニューでも応用がききますが、レシピをただ丸暗記した人材は応用がききません。

マニュアルをたくさん覚えているだけの人材では、改善や創造は難しいものです。
その作業の裏にある意味は何か?
過ぎることや足りないことのメリット・デメリットは何か?
そもそもどういう事を目的としているのか?
を考え、体験し、掴むことで、「最低の標準」の問題、改善点、よりよい方法をひらめくことができます。

マニュアル=没個性であったり、考えられない人材を育ててしまうという意見を聞くことがありますが、多くはその運用の仕方に問題があるだけです。
 
「マニュアル=考えない」ではなく、「マニュアルを軸に考える」と発想と運用を切り替え、自立した人材を、より多くスピーディーに育てて欲しいものです。


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